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2020年のしおり
2003年の電子版の出版から、もうはや17年。自分を取り巻く社会の不自然さに傷つき、なぜこうなのかと考え続け、でき上がった詩集だが、今読み返すとまだみずみずしいものを保つ余裕があった。正直ここまでひどいことになるとは思ってもみなかった。日本は2011年の東日本大震災と福島原発事故を経て、政治も社会も恐ろしく劣化し、まともな常識も通用しない惨状を呈している。世界も経済至上主義が席巻し、気候変動と環境破壊、生物の大量絶滅が悪化の一途をたどっている。そして今年は新型コロナウイルスの世界的パンデミックで大混乱に陥っている。
信じられないことだが、私たちはもはや危機の中で生きていると言っていい状況にある。まさに最大限に賢明にならなければならないのだ。それは人間という存在の真価が問われるということであり、すべては考え方次第なのである。自分たちも自然の一部であることを認め、自分の中の自然を見つめることだ。このきわめて困難な状況の中で、そうして生まれてくる人々の意思や行動には希望の光がある。
私自身は詩が書ける人間でいつづけたいと思う。
泉舘 朋子
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詩集「革命的ロマン主義」は、2003年に電子書籍、2004年に印刷本を出版しました。そして2020年5月、電子書籍新装版を発売!
誰もがこれからの世界のありようを考えざるを得なくなった今、改めて生きることの原点を問う作品です。
本の内容をボイジャー理想書店、アマゾンKindleストア他で立ち読みができますので、是非ご覧ください。電子書籍はそのままご購入いただけます。 (定価770円(税込))